情熱大……楽 (DSP篇)

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鉄人兵団

そういえば、八月、ある漫画家さんのお墓参りをしてきました。

誰のお墓にいったのか?

それはドラえもんのお父さん――

藤子・F・不二雄先生(本名・藤本弘さん)のお墓です。

専門時代の友人が、ここの存在を教えてくれて。
それじゃ、一緒に一度行ってみようということで、行かせていただきました。



お墓があったのは、JR南武線、津田山駅の近くの≪緑ヶ丘霊園≫という墓地。

当日、基本前情報ナシで、僕らはそこへ向かったのですが。

まず、その霊園のデカさに、度肝を抜かれました。

もう――あれはどれくらい広いんでしょう。

感覚的には、デカイ大学が三つくらい合わさったぐらいの敷地はあった。

なんせ、公園くらいの大きさはある、お墓の区画が、第100区画――とかまであったから。

で、そのお墓のブロックの間に、ものすごい静かな森とかが広がってるんですよ。

大型霊園って、ああいう感じなんですね……。

僕、じいちゃんの墓が、京都の宇治というところにあって。

そこ=お墓の基本。

と思ってたんですが。

ぜんぜん違った……。まじで100倍以上広いと思う。


で、僕ら、藤子先生のお墓が、その第何区画にあるかすら知らずにいったんで。

しかも、なんせ、あの物静かな藤子先生のお墓ですから。

『藤子先生のお墓はここです!』なんてケバイ案内も、先生のご意向なのか、存在せず。

僕ら、当日、数千――下手したら数万個のお墓の中から、山勘のみで、藤子先生のお墓を探すことになってしまいました。

が、そんなもん、砂漠に落とした砂粒探すようなもの。

猛暑の中、一時間ほど探したんですが、まったく手がかりすら見つけられず。

仕方なく僕らは一旦引き返して、霊園の入り口にあるお花屋さん
(花持っていこうと思って、行く前に花を買っていた)
に情報を求めに行きました。

「あのー、すいません。僕ら、漫画家の藤子先生のお墓に行きたいんですけど。ちょっと場所が分からなくて。場所、ご存知ないですか?」

と、俺。

「あぁー。どこだったかなぁ……。確かあそこだったかなぁ……」

と、花屋のおっちゃん。

「……どの辺りですか?」

「うぅーん。いいや。車出して、案内してやる。裏回りな」

「え!? いいんですか!?」

なんと、花を買っただけやのに、そこの花屋さんが、軽トラで案内してくれることに。

もはや猛暑で限界やっただけに、かなり助かりました。

で、軽トラを走らせること五分――
(お墓の中からお墓の中移動すんのに、車で五分かかるんですから。やはり、相当な広大さです)

僕らが探してたとことまったく逆方向にの場所に。
そのお墓は、ひっそりと佇んでいました。

鉄人兵団_a0116230_19181310.jpg


さすがに、お墓そのものを写メするのは、ちょっと不謹慎やと思ったんで。

その横にあった、ドラえもん型のオブジェの写真です。

で、このオブジェが。またなんとも粋なんですよ(笑)

このオブジェ。なんと「名刺入れ」になっていまして。

四次元ポケットの隙間から名刺入れて、あの藤子先生に、ご挨拶できる仕組みになっているんです。

もちろん僕も、”物書き”大楽絢太の名刺を、謹んでいれさせてもらいました。


で、お墓にお水まいて。

花も渡して。

僕はお墓の前に手をあわせて、ご挨拶させてもらったんですが。


この瞬間――
なんか予想以上に、心の中から、いろんなものがあふれ出しました。


もちろん、目の前にあるのは、お墓でしかないわけですが。

何故か、この瞬間だけは、ホンマに藤子先生本人と対峙できたような――圧倒的な歓喜と興奮がありました。

まぁ厳密にいえば、日本中の子供がそうやと思いますが。

僕も、思いっっきり藤子DNAを受け継いでる人間です。

日常と地続きに、不思議で楽しい世界がある≪SF(すこし・ふしぎ)≫感。

子供達だけの冒険。家出。あのドキドキ感。どれほどのび太とか羨ましかったか。

劇画オバQとかミノタウロスとか、ああいうの含めて、ぜんぶ大好きです。

僕は先生に、いろんな栄養をもらいましたんで。

僕は先生からもらった遺伝子を、僕なりのカタチにして。

また下の世代に受け継いでいけたらいいなと思っています。


――みたいなことを、僕はお墓でお話してきました。

その結果。

なんか、ものすごい。

ものすごいエネルギーを貰った気がします。

さすがです先生。

ありがとうございました。

またいつの日か、行かせて頂きます。



――……そんな感じで、お墓参りレポートでした。



ちなみに、これ。

後日談がありまして。

ドラえもん名刺入れに、名刺入れて帰ってきたじゃないですか?

そしたら、なんと。

その名刺の住所に、藤子プロから、お礼のお手紙が(泣)

鉄人兵団_a0116230_19182579.jpg


要は、お墓参りしてくれてありがとうございました。

先生もきっとお喜びになっていると思います。

という内容のお手紙。

お墓参りにいっただけの、一市民に、わざわざここまでするこの気配り――

この――このブレない優しさ。

受け継がれる藤子魂に、ただただシビれます。
by dkdkdkdkdk1 | 2009-09-11 19:28 | 養成所篇

ライトノベルも書いてるアルバイター大楽絢太が、情熱大陸ばりに現状垂れ流すブログ。最近は不定期更新!


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