邂逅
いやー、8年くらい同じ箇所でアルバイトやってると、こういうこともあるんですね……。
な出来事が、先週起こりました。
「あ、そうそう。そういえば、あそこにいる○○さんって、大楽君の本、昔読んでたことあったらしいよ」
先週、バイト中、ものすごい唐突に、バイト先の先輩からそういわれました。
「え?」
その一瞬、ぼくは、状況がまったく飲み込めませんでした。
詳しく聞いてみると、その○○さんとは、もう一年以上一緒に働いてるんですが……。
誰かが、○○さんに、「大楽って(たまに)本とか書いてるらしい」と世間話。
ネット等でググる。
著作の書影等出る。
それ見て、「え!? このシリーズ昔読んでた!」となった。
そういう顛末らしいです。
いや、いろいろビックリですよね……。
何が一番驚きって、やっぱり、大半の読者の人って、作品買うし、読むけど、作者名はそこまで興味ないんやな……。ってことかな。
オレ、隣でずっと働いてたんやけど……。
あと、単純に、オレの本の話を○○さんに世間話する人物がいるくらい、バイト先に自分の本の仕事が把握されてる事実もけっこうビックリした。
いや、まぁ、学生でもないのに、八年とか、しかもフルタイムじゃない、すげぇ中途半端な時間で勤務してて、妙に「今日シフト遅らせてください」とか電話してくる人間いたら、謎すぎるし、「あの人一体どういう人生なん……?」ってなるんは当然なんやけど。
けど、別に、改まって自分で公表してるわけでもないから、誰が知ってて、誰が知らんのか、よくわからへんねんな……。
いや、うーん、でも、もう、全員知ってんのかな……?
僕の中では、最初に、「○○さんって大楽君の本読んだことあったらしいよ」って教えてくれた先輩が知ってらっしゃったんも驚きやったんですが……。え!? 少なくとも、その先輩は知ってたんやって。初めて知りましたよ……。
たぶん、だいたいの人が、知ってるけど、基本的には深くつっこまず、なんとなく働きやすいシフトで働かせてくれてるんやろうな……いい職場や……。
売り場の切り替えとかで残業確実の日に限って出勤率が100%なんは気になるとこやけど……。まあ……おおむねいい職場やろ……。
ま、というわけで、中々レアな? 邂逅があったというお話でした。
あ、そうそう、そういえば、その○○さん、その事実を知った時、「当たり前だけど、やっぱり、本を書いてる人って実在するんだ……」って呟いたそうなんですけど。
気持ちわかるわ……。オレだって、もしバイト先にいきなり深沢美潮さんとかいたら、たぶんそういうこと呟いてたと思う。
まぁ……。
深沢先生が文房具屋で週四でバイトやってる状況、絶対にありえへんけどな……。