世にも不思議な来訪者
秋はミステリーの季節ですね。

というわけで我が家のミステリーな話を。

みなさん、家に一人でいる時、いきなり玄関のドアが開いて、見ず知らずの他人が入ってくることってありますか?

うちは、かなりあります。

この家に引っ越してきてから、4回くらいあったんちゃうかな。

たとえば、普通に風呂上りでパン一でリビングいたら、ガチャっと扉が開き、見るとそこには見ず知らずのおばあさんが。

凝視しあう二人。

大「……え?」

おばあちゃん「あぁ、間違えたわごめんなさいね」

大「え!? 間違……いやあのどういうことですか!?」

意味がわからず追うオレ。しかし、扉にたどり着いた時には、もうおばあちゃんは消えてる。

大「え……!? えぇ!? 怖っ!」

っていう、ミステリーな事件が、過去何回かありました。

でも、まぁ、たまたま鍵かけてなかったオレもうかつやし。

実害ないんで、特に気にすることもなくすごしてたんですが……。

昨日、ようやく、なんでそんな事件が発生するのか。とうとう、からくりをつきとめてしまいました。


昨日の朝。
インターホンが鳴って、出なかったら、しばらく鍵穴とドアノブをガチャガチャいじくりまわす音。

誰!?

覗き穴から見ると、そこにいたのは、例の、あのおばあちゃん――。

(あの人や……!)

過去何回か、この家に間違えてきたおばあさん。

大「あの……大丈夫ですか?」

とりあえず、困惑しつつ、家から出て対応してみます。

おばあさん「あれ? 間違えちゃった……」

と、いつもどおりすぐ帰ろうとしたんですが……。

ここで帰してしまったら、この謎、永遠に進展しないじゃないですか?

やから、昨日、はじめて、ちょっと引き止めて、少し突っ込んで聞いてみることにしました。

大「あー待ってください待ってください。えーと、おばあさん、よくうちに間違えていらっしゃいますよね? 誰のおうちお探しですか?」

おばあさん「あー……いえね。私、このアパートの下の階に住んでいる者なんだけど。妹が上の階に住んでるから、そこへ行くつもりだったのよ」

大「妹さん……。ここは、五号室ですけど、妹さんは何号室にお住まいですか?」

おばあさん「五号室です」

大「え? あーいえ……でも、オレ、もう、四年くらいこの家住んでますけど……違う階とか、他の部屋やったりしません?」

おばあさん「ううん、いいのいいの。今、ちょっと喧嘩じゃないけど、もめてて、それで締め出されてるんだと思う」

大「え? え? そうじゃなくて……ここは、僕の部屋で、だから、ふだんは鍵かかってるんですけど……」

おばあさん「そう? でも、まぁ、じゃあ、妹来たら教えてください。私は下の売店(コンビニ)にいるんで」

大「え!? いや、でも、妹さんが来る可能性は……あぁぁ、い、いってもうた……!」

踏み込んだものの、結局謎は謎のまま。

なんなんや一体……!?

しかし、新たに手に入れた情報が一つ。

どうやら、同じアパートに住んでるおばあさん、らしい。

ということは、大家さんに聞いたら、何か知ってるかもしれん?

何か、ちょっと心配な感じやし……一回大家さんに電話してみることに。

大「あの……大楽ですけど」

大家「はいはいどうしましたー」

大「あのですね、ちょっとお尋ねしたいんですけど。うちに、下の階に住んでるっておっしゃるおばあさんが、よく間違えていらっしゃるんです。で、そのおばあさん、同じアパート内の妹さんの家を探してらっしゃるらしいんですね。それって、どこの家か、何か心当たりありますか?」

大家「……いいえ? というか、そもそも、大楽さんの下の階には、もう、おばあさんは誰も住んでいらっしゃらないはずですよ」

大「えぇぇ……!?」

どこまで深まるミステリーやねん。

じゃあもう無理かな……。

諦めかけたその時、しかし、大家さんが急に思い当たります。

大家「あぁ……わかった!」

めちゃめちゃ興奮気味に大家さん。

大家「それ、大楽さんの上の階に住んでるおばあさんじゃないですか!?」

大「え? 上の階? ど、どういうことですか?」

その後聞いた情報をまとめると……要は、こういうことらしいです。

うちに来るおばあさんは、確かに、以前は、実際に下の階に住んでらっしゃった。

で、妹さんも、上の階に住んでらっしゃった。

けど、おばあさんがだいぶお年になられたんで、下の階は引き払って、オレの部屋の上に住む、妹さんと同居することになった。

けど、ご存知の方もいらっしゃるかもしれないですけど、うち、去年、強制リフォームでトイレ外されたりいろいろあったじゃないですか……。
その時、ドアの色も塗り替えてくれたんですね。

で、その塗り替えた色が、以前の、上の階の五号室の扉の色と似てて。
それで、なんか、よく間違えるようになった。
どうもそういう事情らしいです。

そういうことやったんか。

大「あ、わかりました。じゃあ、次また来た時は、一個上の階ですよって案内してあげればいいんですよね」

大家「そうですね、すいません。申し訳ないですがよろしくおねがいします」

というわけで、謎が解けてスッキリした僕。

これで次があったら、ちゃんと対応できるわ。

別に特別害があったわけじゃないので、なんとなく一件落着な気分に浸る僕。

しかし、ここから、事態は、予想外の展開を迎えます。

数分後。

またいきなりインターホンが。

お? またあのおばあさんきたか?

よし、じゃあ、さっそくさっき手に入れた情報の出番や。

意気込んで外に出る僕。

すると。

そこにいたのは……さっきのおばあさんと違う、新たな、見ず知らずのおばあさん。

大(なっ……この期に及んで新たな登場人物登場やと!?)

ミステリーやったら明らかに禁じ手……! 終盤に出てきた人物が、いきなり真犯人でした、みたいな。

さらなる情報に頭がパンクしそうになる僕。

しかしそんな僕を前に、おばあさんはいうのでした。

おばあさん2「さっき大家さんからきいて……うちの姉が申し訳ありませんでした!」

いきなり謝罪してくるおばあさん。

なんと、話しには聞いてた、うちに来るおばあさんの妹さんが、わざわざ謝りにきてくださったのです!

大「え!? あーいえ、そんなわざわざ……別に何も迷惑なかったですし、ぜんぜん大丈夫でしたよ」

おばあさん2「そんなわけないでしょう? 聞いたら、なんかご自宅でお仕事されてるとか……これ、お詫びにもらってください。最近テレビに出てた、おいしいケーキ屋さんのチーズケーキです」

大「えぇぇ……す、すいません、なんかかえってもうしわけない……」

というわけで……すったもんだの末、なぜかもらってしまったチーズケーキがこれです。

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……めっちゃ美味そうやん。

いや、食べたら、実際めちゃおいしかったです。

こういう時って、ケチったらアカンってことなんか、箱にやたらいっぱい入ってましたし、たぶん買ったら2~3000円とかしたんやろうな……。

家で仕事してるったって、サボってヒルナンデスとか観てる時もあるし、まじでなんかかえってもうしわけなかった……。

おばあさん2「これ私の携帯電話の番号です。何かあったら呼んでください。飛んでいきますので」

大「あぁこれはこれは……で、では、また何かあったら連絡させていただきますね」

と、いうわけで、なんとなく円満に、このミステリーは解決したのでした。


いやーよかった……てか、もっと早く大家さんに聞いたらよかったな。

ま、いっかと思って気に留めなさすぎた。

しかし、やっぱ文筆業ってデリケートな職やと思われてるんやな……。

そのご近所さんの買いかぶりに応えるべく、なんとかがんばろうと思わされたミステリーでもありました……。


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by dkdkdkdkdk1 | 2016-10-17 14:48 | 2016夏篇
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